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■ 空き缶マフラーの製作記録・・耐熱接着剤で自作・製作・・模型エンジン用/「Taku Factory 」 



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ラジコン技術 2005年 3月号にて、空き缶マフラーの製作記録掲載
162頁〜167頁/「Taku Factory 」

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あき缶やスプレー缶
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パテ状のエポキシ接着剤
GM−8300
ハチサンまるまる
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80番の布ヤスリで接着面を荒らす
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ひよこ電球(保温電球)を熱源に利用。
この距離で約80℃
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テストピースの曲げ試験
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テストピースの曲げ試験
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道具類
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スプレー缶の口がねを取る
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カッターで上下に切る
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カッターで上下に切る
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缶の底に穴をあける
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缶の底を大まかに切る
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缶の底を大まかに切る
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本体の内径に合うように
慎重に加工する
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ヤスリで修正してぴったり合わせる
はめ合わせはずり落ちない程度
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半分に切ったマフラー本体
各バッフル
材料は空き缶
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ヤスリで修正してぴったり合わせる
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GM−8300を擦り込み、
バッフルを押し込む
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約70℃で加熱硬化
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排気口の穴開け
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エンジン側の穴開け
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前ふたの接着
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マスキングテープで固定する
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パイプ側にたっぷりと
GM−8300を塗る
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本体を差し込み固定
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盛り上がったGM−8300
はヤスリで削って磨く
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完成。機体に搭載
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完成。機体に搭載
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各種エキゾーストマニホールドのフランジとパイプ
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接着後、磨くと溶接と見間違う。
約300フライトしたが
取れたことはない
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CUTOM CT−2000D放射温度計。−30℃から+550℃までの
ワイドレンジ
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機体が汚れるので、最後部にパイプを追加し、ビニールチューブをラダーまで伸ばす
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カットモデル
バッフルの状態がわかる。
接着面は荒らす。

46VX−DF用エンジン。
左が改造後で圧縮比やキャブを替えている。右がノーマル。


ラジコン技術 2005年 3月号にて、空き缶マフラーの製作記録掲載
162頁〜167頁/
「Taku Factory 」


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楽しく! 気軽に!
『身近なものでマフラーをつくろう』

はじめに  使うのは空き缶  接着剤はエポキシ接着剤  道具  サイズの割り出し
空き缶の加工  接着  エキゾーストマニホールドの製作  音質は・・・  最後に



はじめに
「マフラー」と一言で言っても、かなりノウハウが蓄積されています。
ただただ、「音を消せば良い」というものではなく、排気口の直径等々、実は、計算式があるようですが、今回は、そのような「難しいこと」は抜きにして、とにかく、楽しく、気軽に、「身近なものでマフラーをつくってみよう!」というのがねらいです。ですから、難しい「溶接」なども無縁のおはなしです。

使うのは空き缶
今回、私が使ったのは、「アルミ缶」です(写真1)。化粧品などのスプレーの缶でも、アルミのものがありますので使えます。飲み物の缶より、スプレーの缶のほうが、少し肉厚で強度もあります。



はじめに  使うのは空き缶  接着剤はエポキシ接着剤  道具  サイズの割り出し

空き缶の加工  接着  エキゾーストマニホールドの製作  音質は・・・  最後に



接着剤はエポキシ接着剤
アルミロウ付けは、ラジコン技術で何度か紹介されております。ロウ付けの材料・バーナーなどはホームセンターで手に入り手軽なようですが、アルミは熱しても、赤くならず、いきなり熔けて崩れるので、特に薄板・薄肉パイプなどのロウ付けは、熟練しないと難しいです。

そこで、ロウ付け・溶接を使わないで、「エポキシ接着剤」を使います。耐油性、耐寒・耐熱性。暖まった物は冷えるという、ヒートサイクルに耐えるエポキシ接着剤。
この条件を満たすエポキシ接着剤があるんです。マイナス40℃から220℃まで接着強度に衰えのないエポキシ接着剤。耐熱&強力接着、パテ状のブレニー技研「GM―8300」(写真2)をご紹介いたします。

このGM―8300は、硬化後、磨けばまるで溶接したかのような、アルミの輝きを持っています。しかも、その接着強度ときたら素晴らしく、テストピースでテストしました。

厚さ2mm×幅50mm×長さ100mmのアルミ板を2枚用意し、接着面(25mm)を80番の布ヤスリで傷をつけます(写真3)。固定器具や加熱器具等々準備OKにして、GM−8300を計量し混合、室温15℃から25℃で作業時間が10分から20分ありますから、両面にGM−8300を塗ります。塗布の前に材料を30℃ぐらいに暖めておくと、塗布しやすいです。

クランプで固定し、室温(約23℃)で3時間硬化させます。その後、50℃から80℃で2時間加熱硬化させます。硬化のための加熱には、「ひよこ電球(保温電球)」(写真4)を使います。

このテストピースの片側を万力で挟み、もう片方を、ペンチでグイと曲げてみます(写真5)。更に、横方向から金槌で叩いても、まだ接着しています(写真6)。これほどの接着強度ですから、マフラーの製作には申し分ありません。









はじめに  使うのは空き缶  接着剤はエポキシ接着剤  道具  サイズの割り出し

空き缶の加工  接着  エキゾーストマニホールドの製作  音質は・・・  最後に





道具

金切り鋏、金鋸、ドリルの刃数種、軍手、ペンチ、ヤスリ、布ヤスリ(80番)、電動ドリル(写真7)。

サイズの割り出し

自分の作ろうとするマフラーのサイズを、機体や車体に合わせて割り出します。

この際、なるべく手元にある空き缶の直径で作れるように考えます。

もっと一歩進むのなら、空き缶を完全に「開いて」しまって、アルミ板として箱形にするなり、丸めるなどして、好きな形に作ることもできます。



はじめに  使うのは空き缶  接着剤はエポキシ接着剤  道具  サイズの割り出し

空き缶の加工  接着  エキゾーストマニホールドの製作  音質は・・・  最後に



空き缶の加工

今回は、スプレー缶をマフラー本体に使います。屋外で中のガスを抜き、口がね部分をペンチで取り除きます(写真8)。

この缶を上下半分に切って、なかに「バッフル」を入れることができるようにします。

上下に切り離したい場所に、布ガムテープや、マスキングテープを巻きます。このラインにカッターを当てて、何度もグルグル回していきます(写真9)。このとき、一度に切ってしまおうとは思わずに、何度も回し、傷を付けて切って行く感じです(写真10)。ビールやジュースの缶であれば、肉厚が薄いのですぐに切れます。スプレーの缶は、少し肉厚です。

次に、「バッフル(隔壁)」を作ります。

バッフルは、消音に効果がありますので、バッフルに開ける穴や、バッフルの枚数などで、その効果が大きく変わります。しかし、排気の流れが悪くなれば、当然、パワーダウンも激しいので、試行錯誤が必要です。でも、それほど気にせずに、まずは作ってみます。

バッフルに使うのは、350ml缶の「底」です。ほどよい「球面」になっているので、なんだか、良さそうな気がします。

缶の底を切り取る前に、その底に、ドリルで好みの大きさの穴を開けます(写真11)。私の場合は、10mmほど。開ける穴の数や場所は、好みとなりますが、小さくてもセンターに一つ穴があったほうが、廃油がマフラー内に溜まらず、快調です。

ビールの空き缶などは、簡単にハサミで切ることができます(写真12)。切り口で手を傷つけないように、必ず軍手をはいて作業します。

大きめに、缶の底の部分を切り取り、「本体」の直径に合わせながら、おおまかにハサミで切って(写真13・14)、その後は、ヤスリで調整します。ガブガブでは困りますので、少し削っては合わせる作業を地道に行います。ガブガブでも構わないのですが、ピッタリのほうが接着する際に固定する必要がありません(写真15)。

今回、マフラーのバッフルは、センターの穴のみ1枚と、3カ所に開けたものが1枚、周囲に開けたものが1枚の(写真16)合計3枚。

本体の、排気側のほうに、2枚、エンジン側に1枚入れます。球面の向きは、色々試して頂きたいのですが、排気の流れと、廃油の流れを考えると、後ろ向きに球面があったほうが良さそうです。


   













はじめに  使うのは空き缶  接着剤はエポキシ接着剤  道具  サイズの割り出し

空き缶の加工  接着  エキゾーストマニホールドの製作  音質は・・・  最後に











接着

バッフルが接着される付近の缶の内面とバッフルの周囲を80番の布ヤスリで傷を付けます(写真17)。接着箇所は必ず、耐剥離性能アップのためにヤスリで荒らし傷だらけにします。これは、投錨効果をより有効にするためです。そして、必ずアルコールなどで脱脂します。

混合したGM−8300を内面に指で擦り込み、バッフルを押し込みます(写真18)。

この状態で室温が23℃ぐらいであれば、2〜6時間で硬化します。このあと、ひよこ電球で約70℃2時間加熱処理します(写真19)。

次に排気用のパイプ(外形10mm)の穴、エンジンと接続されるパイプの穴を開けます(写真20・21)。缶の前面部は、開放されているので、空き缶の底を貼り付けます(写真22)。

接着する順序は、まず、二つに分かれている缶を貼り合わせます。次に、前面の開放部の接着、排気パイプの接着です。固定には、マスキングテープを使います(写真23)。
 

エンジンとの接続パイプは、実際に機体と合わせて接着します(写真24・25)。硬化条件は先と同様です。

はみ出したGM−8300は、リューターや細い棒やすりで丁寧に削り、目の細かいサンドペーパーで仕上げ(写真26・27)、最後はコンパウンドで磨けば、見事なアルミの地肌になります。「エポキシ」とは思えません。

写真28は完成し、機体に搭載した「空き缶マフラー」です。


   

   



はじめに  使うのは空き缶  接着剤はエポキシ接着剤  道具  サイズの割り出し

空き缶の加工  接着  エキゾーストマニホールドの製作  音質は・・・  最後に



エキゾーストマニホールドの製作

今回は、エキゾーストマニホールドも作ってみました。これは、GM−8300の耐熱温度と接着強度のテストを兼ねました。

フランジは、5mm厚アルミの板から切り出します。パイプは、既存のエキゾーストマニホールドを切って使います(写真29)。

フランジとパイプの接着面をヤスリで荒らし、アルコールなどで脱脂。そこに擦り込むようにたっぷりとGM−8300を塗り、接着固定します。硬化条件は同様です。

はみ出したGM−8300は、細い棒やすりなどで大まかに削り、ペーパーで仕上げていくと、肉盛りの感じは完全に「アルミ溶接」を行ったかのようです(写真30)。

実際にこのエキゾーストマニホールドと空き缶マフラーで、すでに300回ほど飛行しておりますが、変色はもとより、クラックすら入っていない状況です。実用上、全く問題がないと判断しております。

参考までに、放射温度計(写真31)でエキゾーストマニホールドの温度を測定しました。

エンジンは、ファンフライ用に改造した、OS46VX−DF用(写真32)。燃料はTHC700R。ペラはRAM13×6。

この組み合わせで、地上で11000rpm。このときのエキゾーストマニホールドの温度は、130℃でした。










はじめに  使うのは空き缶  接着剤はエポキシ接着剤  道具  サイズの割り出し

空き缶の加工  接着  エキゾーストマニホールドの製作  音質は・・・  最後に



音質は・・・

今回製作したマフラーは、パワーダウンをそれほど感じません。
しかし、音自体の高温域はカットされましたが、どちらかと言えば「うるさい」部類です。バッフルの穴が大きかったのかもしれません。今後、バッフルの穴の大きさやバッフルの枚数を変えて、色々試してみます。そんな試作も簡単に作れるのも、材料が身近にあるためだと思います。

 

最後に
排気のパイプを下向きにつけたのですが、機体が汚れるので、缶の底(マフラーの後ろ)にもう一本パイプを接着し(写真33)、そこにホームセンターで売っているビニールチューブをつけ、ラダーまで持って行きました。それほどパワーダウンもなく、機体も全く汚れません。

このチューブの耐久性を考えるのなら、東急ハンズに内径10mmのシリコンパイプも売っていますので活用するのはいかがでしょうか。
スケール機などカウル内にマフラーも納めたいときには、空き缶を開いて板状にして、好きな形に組み立て、このエポキシ接着剤で接着すればできあがります。

今回のように高温下でも接着強度抜群のエポキシ接着剤は、今まであきらめていたようなことでも可能とし、色々な発想の幅がまた一つ広がったと言えます。また、サブマフラーの製作などにも適していると思います。

身近な材料で、気軽に作ってみてください。オリジナルのマフラーは飛行場でも仲間の視線釘付けです。

 



はじめに  使うのは空き缶  接着剤はエポキシ接着剤  道具  サイズの割り出し

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2008年3月5日〜    


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