■ 空き缶マフラーの製作記録・・耐熱接着剤で自作・製作・・模型エンジン用/「Taku Factory 」 ■ |
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あき缶やスプレー缶 |
パテ状のエポキシ接着剤 GM−8300 ハチサンまるまる |
80番の布ヤスリで接着面を荒らす |
ひよこ電球(保温電球)を熱源に利用。 この距離で約80℃ |
テストピースの曲げ試験 |
テストピースの曲げ試験 |
道具類 |
スプレー缶の口がねを取る |
カッターで上下に切る |
カッターで上下に切る |
缶の底に穴をあける |
缶の底を大まかに切る |
缶の底を大まかに切る |
本体の内径に合うように 慎重に加工する |
ヤスリで修正してぴったり合わせる はめ合わせはずり落ちない程度 |
半分に切ったマフラー本体 各バッフル 材料は空き缶 |
ヤスリで修正してぴったり合わせる |
GM−8300を擦り込み、 バッフルを押し込む |
約70℃で加熱硬化 |
排気口の穴開け |
エンジン側の穴開け |
前ふたの接着 |
マスキングテープで固定する |
パイプ側にたっぷりと GM−8300を塗る |
本体を差し込み固定 |
盛り上がったGM−8300 はヤスリで削って磨く |
完成。機体に搭載 |
完成。機体に搭載 |
各種エキゾーストマニホールドのフランジとパイプ |
接着後、磨くと溶接と見間違う。 約300フライトしたが 取れたことはない |
CUTOM CT−2000D放射温度計。−30℃から+550℃までの ワイドレンジ |
機体が汚れるので、最後部にパイプを追加し、ビニールチューブをラダーまで伸ばす |
カットモデル バッフルの状態がわかる。 接着面は荒らす。 |
46VX−DF用エンジン。 左が改造後で圧縮比やキャブを替えている。右がノーマル。 |
ラジコン技術 2005年 3月号にて、空き缶マフラーの製作記録掲載 162頁〜167頁/「Taku Factory 」 |
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接着剤はエポキシ接着剤 |
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金切り鋏、金鋸、ドリルの刃数種、軍手、ペンチ、ヤスリ、布ヤスリ(80番)、電動ドリル(写真7)。 自分の作ろうとするマフラーのサイズを、機体や車体に合わせて割り出します。 この際、なるべく手元にある空き缶の直径で作れるように考えます。 もっと一歩進むのなら、空き缶を完全に「開いて」しまって、アルミ板として箱形にするなり、丸めるなどして、好きな形に作ることもできます。 |
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今回は、スプレー缶をマフラー本体に使います。屋外で中のガスを抜き、口がね部分をペンチで取り除きます(写真8)。 この缶を上下半分に切って、なかに「バッフル」を入れることができるようにします。 上下に切り離したい場所に、布ガムテープや、マスキングテープを巻きます。このラインにカッターを当てて、何度もグルグル回していきます(写真9)。このとき、一度に切ってしまおうとは思わずに、何度も回し、傷を付けて切って行く感じです(写真10)。ビールやジュースの缶であれば、肉厚が薄いのですぐに切れます。スプレーの缶は、少し肉厚です。 次に、「バッフル(隔壁)」を作ります。 バッフルは、消音に効果がありますので、バッフルに開ける穴や、バッフルの枚数などで、その効果が大きく変わります。しかし、排気の流れが悪くなれば、当然、パワーダウンも激しいので、試行錯誤が必要です。でも、それほど気にせずに、まずは作ってみます。 バッフルに使うのは、350ml缶の「底」です。ほどよい「球面」になっているので、なんだか、良さそうな気がします。 缶の底を切り取る前に、その底に、ドリルで好みの大きさの穴を開けます(写真11)。私の場合は、10mmほど。開ける穴の数や場所は、好みとなりますが、小さくてもセンターに一つ穴があったほうが、廃油がマフラー内に溜まらず、快調です。 ビールの空き缶などは、簡単にハサミで切ることができます(写真12)。切り口で手を傷つけないように、必ず軍手をはいて作業します。 大きめに、缶の底の部分を切り取り、「本体」の直径に合わせながら、おおまかにハサミで切って(写真13・14)、その後は、ヤスリで調整します。ガブガブでは困りますので、少し削っては合わせる作業を地道に行います。ガブガブでも構わないのですが、ピッタリのほうが接着する際に固定する必要がありません(写真15)。 今回、マフラーのバッフルは、センターの穴のみ1枚と、3カ所に開けたものが1枚、周囲に開けたものが1枚の(写真16)合計3枚。 本体の、排気側のほうに、2枚、エンジン側に1枚入れます。球面の向きは、色々試して頂きたいのですが、排気の流れと、廃油の流れを考えると、後ろ向きに球面があったほうが良さそうです。 |
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バッフルが接着される付近の缶の内面とバッフルの周囲を80番の布ヤスリで傷を付けます(写真17)。接着箇所は必ず、耐剥離性能アップのためにヤスリで荒らし傷だらけにします。これは、投錨効果をより有効にするためです。そして、必ずアルコールなどで脱脂します。 混合したGM−8300を内面に指で擦り込み、バッフルを押し込みます(写真18)。 この状態で室温が23℃ぐらいであれば、2〜6時間で硬化します。このあと、ひよこ電球で約70℃2時間加熱処理します(写真19)。 次に排気用のパイプ(外形10mm)の穴、エンジンと接続されるパイプの穴を開けます(写真20・21)。缶の前面部は、開放されているので、空き缶の底を貼り付けます(写真22)。 接着する順序は、まず、二つに分かれている缶を貼り合わせます。次に、前面の開放部の接着、排気パイプの接着です。固定には、マスキングテープを使います(写真23)。 エンジンとの接続パイプは、実際に機体と合わせて接着します(写真24・25)。硬化条件は先と同様です。 はみ出したGM−8300は、リューターや細い棒やすりで丁寧に削り、目の細かいサンドペーパーで仕上げ(写真26・27)、最後はコンパウンドで磨けば、見事なアルミの地肌になります。「エポキシ」とは思えません。 写真28は完成し、機体に搭載した「空き缶マフラー」です。
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今回は、エキゾーストマニホールドも作ってみました。これは、GM−8300の耐熱温度と接着強度のテストを兼ねました。 フランジは、5mm厚アルミの板から切り出します。パイプは、既存のエキゾーストマニホールドを切って使います(写真29)。 フランジとパイプの接着面をヤスリで荒らし、アルコールなどで脱脂。そこに擦り込むようにたっぷりとGM−8300を塗り、接着固定します。硬化条件は同様です。 はみ出したGM−8300は、細い棒やすりなどで大まかに削り、ペーパーで仕上げていくと、肉盛りの感じは完全に「アルミ溶接」を行ったかのようです(写真30)。 実際にこのエキゾーストマニホールドと空き缶マフラーで、すでに300回ほど飛行しておりますが、変色はもとより、クラックすら入っていない状況です。実用上、全く問題がないと判断しております。 参考までに、放射温度計(写真31)でエキゾーストマニホールドの温度を測定しました。 エンジンは、ファンフライ用に改造した、OS46VX−DF用(写真32)。燃料はTHC700R。ペラはRAM13×6。 この組み合わせで、地上で11000rpm。このときのエキゾーストマニホールドの温度は、130℃でした。 |
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音質は・・・ 最後に
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